初めてのソロ登山では、どのくらいのペースで歩けばいいのか意外と分からないものです。
体力に少し自信があると「自分はもっと速く歩けるかもしれない」と思いやすいですし、周りの登山者を見て無意識にペースを上げてしまうこともあると思います。
でも、登山は平地の移動とは違って、序盤で飛ばしすぎると後から一気にきつくなることがあります。
特にソロ登山は、一緒に歩く人がいないぶん、ペースが速すぎてもその場で指摘してもらえません。
初心者ほど、自分では大丈夫だと思ったまま無理をしてしまいやすいと感じます。
私も初めてのソロ登山で陣馬山に登ったとき、まさにその失敗をしました。
この記事では、そのときの体験を振り返りながら、初心者のソロ登山でペース配分がなぜ大事なのか、そして最初は何を意識するのが良いかを自分なりに書いてみます。
※初めてのソロ登山では、ペース配分だけでなく無理をしない判断も大切だと感じます。
ソロ登山で初心者が気をつけたいことは、別の記事でも詳しくまとめています。
ソロ登山は危険?初心者向けの安全対策
陣馬山での初ソロ登山を振り返る
猫田が、初めてのソロ登山で選んだのは、陣馬山でした。
高尾山周辺の山の中では比較的よく知られていて、初心者でも登りやすい山として名前を見かけることが多かったからです。
私自身も、「高尾山だと登山っぽくないし、その一つ上のレベルの山を登りたい!」と思って、この山に登ることにしました。
ただ、そのときの私は、山選びや持ち物以上に大事なことをあまり分かっていませんでした。
それが、自分のペースで無理なく歩くことです。
初めての登山だったこともあり、どのくらいのペースで歩けば最後まで余裕を持てるのか、ほとんど感覚がありませんでした。
今振り返ると、当日の失敗は登り始める前からある程度決まっていたのかもしれません。
序盤は元気なので、自分では気づかないうちに飛ばしすぎてしまいやすいからです。
陣馬山に登ったこの日も、まさにそんな形でペースを上げすぎてしまいました。
登ったルートと当日の様子
陣馬山について
陣馬山は、東京都八王子市と神奈川県相模原市の境にある標高855mの山です。
山頂は開けていて眺望がよく、晴れていれば富士山も見えます。
初心者向けの日帰り登山先として名前が挙がることが多く、和田峠や陣馬高原下、藤野駅側など、体力や時間に合わせていくつかのルートを選べるのも特徴です。
ルート
陣馬高原下バス停から陣馬山に登り、藤野駅へ降りるルートを選択。
- 距離:9.9km
- 獲得標高:664m
- 標準コースタイム:4.5時間
※詳細はyamapのデータを参照ください。
陣馬山 2024 / nekotaさんの陣馬山の活動データ | YAMAP / ヤマップ
序盤で飛ばしすぎて苦しくなった
登り始めた直後の私は、かなりペースを上げて歩いていました。周りには年上のおじさんおばさんもいたので、30歳の自分ならもっと速く歩けるだろうと思っていたからです。少し見栄もあって、スタスタ進む方がかっこいいような気もしていました。
実際、YAMAPのアプリで確認すると、序盤はペースが200〜220%程度になっていました。今振り返ると、初めての登山でこの数字はかなり飛ばしすぎだったと思います。当時はそこまで深く考えておらず、「まだ行ける」と思ってそのまま進んでいました。
ただ、しばらくすると一気に息が上がってきました。最初は気持ちよく歩けていたのに、途中からは呼吸が苦しくなり、足もだんだん重くなっていきました。序盤で抜いた人たちに追い越される場面もあって、そのときにようやく「思ったよりペースが速すぎたのかもしれない」と感じたのを覚えています。
↓バテて休憩中に撮った写真
その後はかなりペースを落として進むことになり、YAMAPのペース表示でも130%程度まで下がっていました。
結果的には、そのくらいまで落としてようやく落ち着いて歩けたので、自分の適切なペースは、200%ではなく130%程度だったのだと思います。
初めての登山では、元気な序盤ほど飛ばしすぎに気づきにくいのだと、このとき強く感じました。
振り返って気づいたこと
最終的にはペースをかなり落とし、途中で休憩もしながら、なんとか陣馬山の山頂までたどり着きました。登れなかったわけではないので、その場では「思ったよりきつかったな」くらいの感覚だったと思います。ただ、後から振り返ると、初めてのソロ登山としてはかなり余裕のない登り方をしていたと感じます。
↓陣馬山を象徴する山頂のオブジェ
特に印象に残っているのが、登りの途中の写真がかなり少なかったことです。
下山後にスマホの写真を見返したとき、自分でも少し驚きました。初めての登山なら、もっと景色や道中を楽しんで写真を撮っていてもよさそうですが、実際にはそうなっていませんでした。
それだけ、登っている最中は景色を楽しむ余裕よりも、目の前のきつさに意識が向いていたのだと思います。
また、少し雪が残っている場所では、足を滑らせそうで怖さもありました。
そういう場面でも、本来なら落ち着いて歩けるくらいの余裕を残しておいた方がよかったはずです。
今思うと、登山ではただ山頂に着けばいいわけではなく、途中の景色や空気も含めて楽しめるくらいのペースで歩くことが大事だったと感じます。
↓陣馬山山頂から見た富士山
この経験があったからこそ、初めての登山では「どこまで行けるか」よりも、「最後まで余力を残して歩けるか」を意識した方がいいと思うようになりました。次の章では、この失敗を振り返って、初心者の自分が感じたことを書いていきます。
この失敗から感じたこと
陣馬山での初めてのソロ登山を振り返ってみると、失敗の原因は単純に体力が足りなかったことではなかったと思います。むしろ、「若い自分ならもっと速く歩けるはず」「周りより前に行きたい」といった気持ちが、必要以上にペースを上げることにつながっていました。今思うと、そうした体力の過信や変な見栄が、登山では余裕を失う原因になりやすいのだと感じます。
その一方で、この経験があったからこそ、初心者の登山では序盤の入り方がとても大事だとも思うようになりました。最初は少し遅いと感じるくらいで歩いた方が、結果的に最後まで安定して歩きやすいからです。ここからは、その失敗を通して特に感じたことを2つに分けて書いていきます。
体力の過信や変な見栄は危険につながる
当時の私は、周りにいる年上の登山者よりも、30歳の自分の方が速く歩けると思っていました。実際、平地で考えれば年齢が若い方が体力面で有利に見えるかもしれませんし、登山前の自分もそんな感覚でいました。少し見栄もあって、スタスタ歩いて先に進む方がかっこいいように感じていたのだと思います。
でも、登山ではそうした感覚はあまり当てになりませんでした。実際には序盤で飛ばしすぎたことで息が上がり、最初に抜いた人たちにも追い越されました。年齢や勢いだけで登山が楽になるわけではなく、自分に合ったペースで歩けるかどうかの方がずっと大事だったと感じます。
しかも、こうした過信や見栄は、ただ疲れるだけで終わらないこともあります。自分に余裕がなくなると、景色を楽しめなくなるだけでなく、足元への注意も散りやすくなります。実際、このときも少し雪が残っている場所では足を滑らせそうで怖さがありました。本来なら落ち着いて歩ける場面でも、疲れや焦りがあると危険につながりやすいのだと思います。
↓残雪はこの程度でしたが、一部登山道にも雪があり怖さを感じました。
特にソロ登山では、一緒に歩く人がいないぶん、飛ばしすぎていてもその場で指摘してもらえません。自分では「まだ大丈夫」と思っていても、気づかないうちにオーバーペースになってしまうことがあります。そういう意味でも、ソロ登山では体力への過信や見栄を持たず、自分の状態を冷静に見ることが大切だと感じました。
最初は抑え気味でちょうどいい
この経験をしてから強く思うようになったのは、初心者の登山は最初から頑張りすぎない方がいいということです。特に登り始めはまだ体力に余裕があるので、「このくらいなら大丈夫」と感じやすいですが、その感覚のまま進むと後から一気に苦しくなることがあります。実際、自分も序盤では飛ばしすぎているつもりがなく、きつくなってからようやくペースを落とすことになりました。
登り始めは少し遅いと感じるくらいでちょうどいいと思います。
呼吸が乱れないくらいのペースで入り、物足りなさを感じてもすぐに上げない方が、結果的には最後まで安定して歩きやすいはずです。登山は最初に速く進むことよりも、最後まで余力を残して歩けることの方が大事だと感じています。
特にソロ登山では、速すぎるペースをその場で指摘してくれる人がいません。自分では順調だと思っていても、知らないうちに無理をしていることがあります。そういうときは、YAMAPのアプリなどでコースタイムや現在のペースをときどき確認しながら歩くと、自分の状態を少し客観的に見やすくなります。初めてのソロ登山では、感覚だけで進むより、こうした情報も頼りにしながら歩く方が安心だと思います。
まとめ
初めてのソロ登山で陣馬山に登ったとき、私は序盤から飛ばしすぎてしまいました。周りより速く歩けると思っていたことや、少し見栄を張っていたこともあって、自分に合わないペースで登り始めてしまったのだと思います。
その結果、途中で息が上がり、景色を楽しむ余裕もなくなりました。登りの途中の写真がほとんど残っていなかったのも、それだけ余裕がなかったからだと感じています。今振り返ると、初めての登山で大事だったのは、速く歩くことではなく、最後まで余力を残して歩くことでした。
特にソロ登山は、一緒に歩く人がいないぶん、飛ばしすぎてもその場で指摘してくれる人がいません。だからこそ、最初は抑え気味で入り、必要に応じてYAMAPのアプリなどでコースタイムや自分のペースを確認しながら歩くことが大切だと思います。
これから初めてのソロ登山に行く人は、序盤こそ「少し遅いかも」と感じるくらいのペースで歩いてみてください!
その方が、景色も道中も楽しみながら、結果的に無理なく登れるはずです。
ソロ登山の安全対策について、こちらの記事でより詳しく書いています。ソロ登山を始めたい方はぜひ読んでください。
ペース配分は重要ですが持ち物をしっかり準備することも重要です。こちらの記事でソロ登山の持ち物を一覧化しています。

