登山 脱初心者ロードマップのStep3では、初めての高山に挑戦します。
Step1では初めての登山を経験し、Step2では岩場・鎖場・急登・長距離など、日帰り登山の基本的な経験を増やしてきました。
次のStep3では、標高の高い山に登り、低山とは違う環境を体験します。

この記事では、高山をおおよそ標高2,500m以上の山として扱います。
標高が高くなると、景色が大きく変わる一方で、気温差、日差しの強さ、風、高山病などにも注意が必要です。
そのため、Step3では「高い山に登ること」だけでなく、自分が高山の環境にどう反応するかを知ることも大切です。
このページでは、初めての高山として乗鞍岳を例に、おすすめする理由、必要な装備、登山ルート、東京からのアクセス、登れる時期やスケジュールの考え方を整理します。
低山や日帰り登山から一歩進んで、高山ならではの景色と空気を体験してみましょう。
このページでわかること
- 登山 脱初心者Step3の目的
- 初めての高山に乗鞍岳をおすすめする理由
- 高山で準備しておきたい装備
- 乗鞍岳の登山ルート
- 東京から乗鞍岳に日帰りで行けるか
- 高山に登る時期とスケジュールの考え方
登山 脱初心者のロードマップの全体像は以下の記事で解説しています。
登山 脱初心者Step3の目的
Step3の目的は、初めての高山に挑戦し、低山とは違う環境を経験することです。
標高が高い山では、低山とは見える景色が変わります。
森林限界を越えた開けた景色や、遠くの山並みを眺めながら歩く時間は、高山ならではの魅力です。
一方で、高山では気温が低くなりやすく、風や日差しの影響も受けやすくなります。
また、人によっては頭痛やだるさ、吐き気など、高山病のような症状が出ることもあります。
そのため、Step3では「高い山に登れたか」だけでなく、自分が高山の環境にどう反応するかを知ることが大切です。
まずは乗鞍岳のようにアクセスしやすく、初めての高山として選びやすい山から経験していきましょう。
高山ならではの景色を楽しみながら、気温差・日差し・風・体調変化への備えを学ぶことが、このステップのゴールです。
登山 脱初心者Step3でおすすめの山
初めての高山に挑戦するなら、乗鞍岳がおすすめです。

乗鞍岳は、標高の高さに対して登山の負担を抑えやすく、初めて3,000m級の山を経験しやすい山です。
ただし、気軽に行ける観光地という面もある一方で、標高3,000m級の高山であることに変わりはありません。
低山とは違う気温差、日差し、風、天候変化、高山病のリスクを意識して計画しましょう。
乗鞍岳|初めての高山に挑戦しやすい山
乗鞍岳の基本情報
乗鞍岳は、長野県松本市と岐阜県高山市にまたがる山です。
最高峰は剣ヶ峰で、標高は3,026mあります。
乗鞍岳という名前は、剣ヶ峰を主峰とする山々の総称として使われます。
登山の起点としてよく使われるのが、標高2,702mの畳平です。
畳平まではバスでアクセスできるため、初めての高山でも3,000m級の空気や景色を体験しやすいのが特徴です。
乗鞍岳の魅力
乗鞍岳の魅力は、標高の高い山ならではの景色を比較的短い行程で楽しめることです。
畳平から剣ヶ峰を目指すルートであれば、長い登りを何時間も歩かなくても、3,000m級の山頂を目指せます。
畳平周辺にはお花畑や高山植物を楽しめる場所もあり、山頂を目指す前から高山らしい雰囲気を感じられます。

天気がよければ、山頂方面から北アルプスや御嶽山などの山並みを見渡せます。
低山では味わいにくい、開けた景色や空の近さを感じられるのが、乗鞍岳の大きな魅力です。
Step3では、高山病になりやすい体質かどうかを知ることも目的ですが、同時に「高山って楽しい」と感じる経験も大切です。
その意味でも、乗鞍岳は初めての高山におすすめの山です。
乗鞍岳に登るときの注意点
乗鞍岳は「登りやすい高山」ではありますが、「安全対策がいらない山」ではありません。
畳平の時点ですでに標高2,700mを超えているため、人によっては頭痛やだるさなど、高山病に近い症状が出ることもあります。
また、標高が高い場所では、夏でも気温が低く、風が強いとかなり寒く感じます。
日差しや紫外線も強くなりやすいので、日焼け対策や防寒対策はしっかり準備しておきましょう。
さらに、乗鞍岳は人気の高い山で、観光地として訪れる人も多い場所です。
週末や連休、紅葉時期などは、畳平行きのバスや現地周辺が混雑することがあります。
マイカーで畳平まで直接行けるわけではないため、バスの予約、運行状況、混雑状況は事前に確認しておくことが大切です。
初めての高山では、登ることだけでなく、アクセスや混雑も含めて余裕を持った計画を立てましょう。
登山 脱初心者Step3で必要な装備
Step3では、初めて高山に挑戦します。
基本の持ち物は、Step1・Step2と大きく変わりません。
ただし、標高が高くなると、日差し、風、気温差の影響を受けやすくなります。
そのため、いつもの日帰り登山装備に加えて、日焼け対策と防寒対策は意識しておきたいところです。
まずは持ち物一覧を見直す
まずは、日帰り登山に必要な持ち物を一通り見直しましょう。
飲み物、行動食、防寒着、レインウェア、地図、モバイルバッテリーなど、基本的な持ち物は高山でも必要です。
乗鞍岳のように比較的登りやすい高山でも、標高が高い場所を歩くことに変わりはありません。
「短時間で登れるから軽装でいい」と考えすぎないことが大切です。
特に、飲み物や行動食、防寒着、雨具は、使わなかったとしても持っておくことで安心につながります。
詳しい持ち物は、持ち物一覧の記事でまとめています。
高山では日焼け対策が必要
高山では、低山よりも日差しや紫外線の影響を受けやすくなります。
特に乗鞍岳のように森林限界を越えた場所では、木陰が少ない区間もあります。
晴れている日はもちろん、曇っている日でも日焼けすることがあるため、日焼け対策はしておきたいところです。
まず用意しておきたいのは、日焼け止めです。
登山中は汗をかきやすいため、必要に応じて塗り直せるようにしておくと安心です。
また、帽子も必須です。
直射日光を防ぐなるだけでなく、暑さ対策にもなります。
高山での登山では、キャップやニット帽よりもハットがおすすめです。
私はキャップで行ったのですが、下山後に耳の日焼けがひどくなってしまった経験があります。
初めての高山では、日焼け対策をしておくと、登山後の疲れや肌への負担を減らしやすくなります。
夏でも防寒着・レインウェアを準備する
高山では、夏でも寒さを感じることがあります。
標高が高くなると気温が下がりやすく、風が強い日は体感温度もさらに低くなります。
登り始めは暑くても、山頂付近や休憩中に急に寒く感じることもあります。
そのため、夏の登山でも薄手の防寒着は用意しておきましょう。
また、レインウェアも忘れずに持っていきたい装備です。
山の天気は変わりやすく、出発時に晴れていても、途中で雨が降ることがあります。
レインウェアは雨対策だけでなく、風を防ぐ役割もあります。
初めての高山では、晴れ予報の日を選ぶことが前提ですが、それでも防寒着とレインウェアは必ず準備しておきましょう。
登山 脱初心者Step3の登山計画
乗鞍岳に登る場合、初めてなら畳平から剣ヶ峰を往復するルートがおすすめです。
畳平は標高2,700mを超える場所にあり、ここまでバスでアクセスできます。
そこから乗鞍岳の最高峰である剣ヶ峰を目指します。
畳平から剣ヶ峰までの往復は、歩く時間だけで見れば比較的短めです。
ただし、初めての高山では、休憩、写真撮影、体調確認、山頂付近の混雑なども含めて、3〜4時間ほど見ておくと安心です。
特に週末や連休は、剣ヶ峰の山頂付近で渋滞することがあります。
山頂直下で人が詰まると、予定より時間がかかることもあるため、コースタイムだけを見てぎりぎりの計画にしない方がよいです。
また、乗鞍岳は登山そのものよりも、東京から畳平までのアクセス計画が難しくなりやすい山です。
ここでは、東京から行く場合を「早朝発」「前夜移動」「前泊」の3パターンに分けて整理します。
東京早朝発で行く場合
東京を早朝に出発して、その日のうちに乗鞍岳へ登り、東京へ帰る計画はかなりタイトです。
乗鞍岳は畳平から登れば行程が短めですが、東京から畳平までの移動には時間がかかります。
電車やバスを乗り継ぎ、さらに畳平行きのバスに乗る必要があります。
そのため、当日朝に東京を出発すると、畳平に着く時間が昼ごろ、またはそれ以降になる可能性があります。
剣ヶ峰まで往復するなら、登山時間として3〜4時間は見ておきたいところです。
そこから帰りのバスの時間も考えると、東京早朝発で剣ヶ峰まで登る計画は、初めての高山としてはあまりおすすめしません。
どうしても東京早朝発で行く場合は、剣ヶ峰まで無理に登るのではなく、畳平周辺の散策や短いルートにとどめる方が現実的です。
乗鞍岳を「3,000m級の山頂まで登る経験」として位置づけるなら、早朝発の日帰りではなく、前夜移動か前泊を検討するのがおすすめです。
前夜移動で行く場合
前夜移動は、東京を夜に出発し、翌朝に乗鞍岳方面へ入る方法です。
私自身は、深夜バスで新宿から新島々へ移動し、新島々で数時間待ってから畳平方面のバスに乗ったことがあります。
そのときは、畳平を10時30分ごろに出発し、約4時間ほど登山をして、15時ごろのバスで下山方面へ戻りました。
その日のうちに東京へ帰ることはできましたが、前夜から移動しているため、一般的な意味での「日帰り登山」とは少し違います。
前夜移動のメリットは、前泊よりも宿泊費を抑えやすく、午前中から登山を始めやすいことです。
一方で、バス車内でしっかり眠れるとは限りません。
寝不足の状態で標高の高い場所へ行くと、体調面の不安も出やすくなります。
乗鞍岳は高山病のリスクも意識したい山なので、初めての高山で前夜移動を選ぶ場合は、体調にかなり余裕を持って判断した方がよいです。
予算を抑えたい人には選択肢になりますが、体調に不安がある人や、深夜バスで眠れない人にはあまりおすすめしません。
前泊で行く場合
初めての高山として乗鞍岳に登るなら、いちばんおすすめしたいのは前泊です。
松本、乗鞍高原、平湯温泉、高山方面などに前泊しておけば、翌朝から余裕を持って畳平へ向かいやすくなります。
前泊のメリットは、移動の疲れを減らし、朝から落ち着いて登山を始められることです。
畳平から剣ヶ峰を往復する場合でも、午前中から登り始められれば、休憩や混雑を含めても余裕を持って行動しやすくなります。
また、前泊しておけば、天気や体調を見て予定を調整しやすいのもメリットです。
初めての高山では、標高の高さ、日差し、風、寒さ、高山病など、低山とは違う要素があります。
そのため、移動だけで疲れた状態で登るよりも、できるだけ体調を整えてから登る方が安心です。
もちろん、前泊には宿泊費がかかります。
そのため、予算を抑えたい人は前夜移動も選択肢になります。
予算、体調、移動のしやすさを考えたうえで、自分に合う計画を選びましょう。
おすすめの乗鞍岳へのアクセス
東京から乗鞍岳へ行くなら、初めての高山では前泊がおすすめです。
予算を抑えたい場合は前夜移動も選択肢になりますが、睡眠不足や移動疲れには注意が必要です。
東京早朝発で剣ヶ峰まで登る計画はかなりタイトなので、初めての高山では無理におすすめしません。
登山 脱初心者Step3のスケジュール
Step3で高山に挑戦する場合は、低山の日帰り登山よりも早めにスケジュールを考えておきましょう。
乗鞍岳のような高山では、登れる時期やアクセス方法が限られます。
また、東京から行く場合は前泊や前夜移動を検討することが多く、宿やバスの予約も必要になります。
そのため、Step1やStep2のように「天気が良さそうだから週末に行く」と直前に決めにくい点には注意が必要です。
高山に登れる時期を確認する
高山は、低山と比べて登れる時期が限られます。
標高が高い場所では、夏でも気温が低く、時期によっては雪が残っていたり、道路やバスの運行期間が限られていたりします。
乗鞍岳についても当てはまります。
初めての高山体験として乗鞍岳に登る場合は、7月〜10月ごろがおすすめです。
畳平までのバスは通年で運行しているわけではありません。
利用するルートによって運行時期が変わるため、計画前に必ず最新情報を確認しましょう。
主な確認パターンは以下です。
【1】長野県側:乗鞍高原〜畳平
長野県側から行く場合は、乗鞍高原から畳平へ向かうシャトルバスを利用します。
このルートは、例年7月〜10月ごろの運行です。
東京方面から松本・新島々・乗鞍高原を経由して行く場合は、このルートを確認します。
【2】岐阜県側:ほおのき平・平湯温泉〜畳平
岐阜県側から行く場合は、ほおのき平や平湯温泉方面から畳平へ向かうバスを利用します。
このルートは、長野県側より早い時期から運行される年もあります。
高山方面や平湯温泉方面からアクセスする場合は、このルートを確認します。
【3】春山バス
春には、乗鞍岳春山バスが運行される時期もあります。
ただし、この時期は残雪期の要素が強く、初めての高山として気軽に選ぶ時期ではありません。
雪山・残雪期登山の経験がない初心者は、春山バスの時期ではなく、夏〜秋の畳平起点を基本に考えた方が安心です。
実際に計画するときは、以下を確認しておきましょう。
・畳平行きバスの運行期間
・当日の時刻表
・予約の要否
・道路状況や運休情報
・天気と風の強さ
・登山道や山頂周辺の状況
乗鞍岳は、登山口までのアクセスが天候や道路状況に左右されやすい山です。
「登れる時期かどうか」だけでなく、「その日にバスが動くか」「予約できるか」「安全に歩ける天気か」まで確認してから計画しましょう。
予約が必要な分、天気判断は早めに考える
乗鞍岳に東京から行く場合、前泊や前夜移動を前提にすると、宿やバスの予約が必要になることがあります。
そのため、当日の天気だけを見て直前に行くかどうか決める、という動きはしにくくなります。
ただし、初めての高山では、雨や強風、天気が不安定な日は避けたいところです。
前泊やバスを予約していると、多少天気が悪くても「せっかく予約したから行こう」と考えてしまうこともあります。
ここは注意したいポイントです。
高山では、低山よりも風や寒さの影響を受けやすく、天気の崩れが行動のしにくさにつながります。
予約をするときは、天気が悪ければ中止や延期もあり得る前提で考えておきましょう。
キャンセル規定を確認しておく。
予備日を作れるなら作っておく。
天気が悪い場合は、無理に剣ヶ峰を目指さず畳平周辺の散策に切り替える。
こうした選択肢を持っておくと、初めての高山でも無理をしにくくなります。
Step3では、予定通り登ることよりも、安全に高山の環境を経験することを優先しましょう。
まとめ
Step3では、初めての高山として乗鞍岳に挑戦する流れを整理しました。

乗鞍岳は、畳平までバスで上がれるため、初めて3,000m級の山を経験しやすい山です。
高山ならではの開けた景色や空気を感じられる一方で、低山とは違う注意点もあります。
標高が高くなると、日差しや風、気温差の影響を受けやすくなります。
人によっては、頭痛やだるさなど、高山病に近い症状が出ることもあります。
そのため、Step3では「高い山に登ること」だけでなく、自分が高山の環境にどう反応するかを知ることが大切です。
装備面では、いつもの日帰り登山の持ち物に加えて、日焼け対策、防寒着、レインウェアをしっかり準備しておきましょう。
また、アクセス計画も重要です。
完全に日帰りで計画するのではなく、前泊・前夜移動を検討する方が現実的です。
特に初めての高山では、移動の疲れを減らし、朝から余裕を持って行動できる前泊がおすすめです。
バスの運行期間、時刻表、予約の要否、天気、風、登山道の状況を必ず確認しておきましょう。
Step3で高山の環境を経験できると、次のStep4「初めての富士登山」に向けた大きな準備になります。
無理に難しい山へ進むのではなく、まずは乗鞍岳のように挑戦しやすい高山で、標高の高い山ならではの魅力と注意点を体験してみましょう。

