登山 脱初心者ロードマップでは、初登山前の準備から、初めての登山、日帰り登山の経験、高山、富士登山、自分で山を選ぶところまでを整理してきました。

ここまで進めてきた人は、もう「登山を始めたいけれど、何からすればいいか分からない」という段階からは一歩進んでいます。
自分で山を選び、登山計画を立て、必要な装備を準備して、安全に登って帰ってくる。
この流れが少しずつできるようになってきたなら、登山を趣味として楽しむ土台はかなりできています。
ここから先は、登山の楽しみ方をさらに広げていく段階です。
山小屋泊に挑戦する。
山ごはんや山コーヒーを楽しむ。
登山装備にこだわる。
景色や季節を目的に山を選ぶ。
少し難しい山に挑戦する。
登山は、ただ山頂を目指すだけの趣味ではありません。
自分なりの楽しみ方が見つかるとより面白さを感じることができるでしょう。
このページでは、登山 脱初心者後に広がる楽しみ方を、山小屋泊・山ごはん・装備・景色・ステップアップ登山の視点から紹介します。
登山 脱初心者ロードマップの記事はこちらです。
まだ読んでいない方は是非ご覧ください!
このページでわかること
- 登山 脱初心者後に広がる楽しみ方
- それぞれの楽しみ方で必要なもの
脱初心者後の登山は「楽しみ方」を広げる段階
登山の脱初心者まで進んだら、次は「どう楽しむか」を考える段階です。
もちろん、これまで通り日帰り登山を続けるだけでも十分楽しめます。
ただ、山小屋泊をして行動範囲を広げたり、山ごはんを楽しんだり、装備にこだわったりすると、登山はさらに自分の趣味らしくなっていきます。
ここから先は、「どの山に登れるか」だけでなく、「どんな時間を山で過ごしたいか」も大切になります。
景色を楽しみたいのか。
静かな山を歩きたいのか。
山小屋に泊まってみたいのか。
お気に入りの装備で快適に歩きたいのか。
少し難しい山に挑戦して、達成感を味わいたいのか。
楽しみ方が見えてくると、次に登りたい山や、そろえたい装備も自然に決めやすくなります。
この先の章では、脱初心者後に広げやすい登山の楽しみ方をいくつか紹介します。
山小屋泊に挑戦する
脱初心者後の楽しみ方として、まず候補にしたいのが山小屋泊です。
日帰り登山に慣れてくると、行ける山や歩ける時間に限界を感じることがあります。
「もう少し遠い山に行ってみたい」
「朝早くから歩きたい」
「アルプス方面にも挑戦してみたい」
そう感じるようになったら、山小屋泊を考えてみるのもおすすめです。
日帰りでは行けない山に挑戦できる
山小屋泊をすると、日帰りでは難しい山にも挑戦しやすくなります。
日帰り登山では、登山口までの移動時間、登山時間、下山後の帰宅時間をすべて1日に収める必要があります。
そのため、遠い山や行動時間の長い山は、どうしても候補から外れてしまいます。
一方で、山小屋に泊まれば、登山の計画が柔軟になります。
1日目に山小屋まで登り、2日目に山頂を目指して下山する。
前日に山小屋まで入っておき、翌朝の早い時間から行動する。
こうした計画が立てられるようになると、登れる山の選択肢が一気に広がります。
また、山小屋泊では、夕方の山の雰囲気や、朝の澄んだ空気、御来光など、日帰りでは味わいにくい時間も楽しめます。
単に難しい山に行けるようになるだけでなく、山で過ごす時間そのものを楽しめるのが山小屋泊の魅力です。
山小屋泊では容量の大きいザックが必要になる
山小屋泊に挑戦する場合は、日帰り登山よりも荷物が増えます。
着替え、防寒着、洗面用品、モバイルバッテリー、山小屋で使う小物などが必要になるため、日帰り用のザックでは容量が足りないことがあります。
日帰り登山では25L前後のザックで足りることが多いですが、山小屋泊では30L〜40L前後のザックを検討する必要があるでしょう。
もちろん、泊数や季節、山小屋の設備によって必要な容量は変わります。
荷物を少なくできる人なら小さめでも対応できますし、防寒着や着替えが増える時期なら余裕のある容量が安心です。
大切なのは、単に大きいザックを選ぶことではありません。
荷物を入れても背負いやすいか。
腰ベルトやショルダーベルトで重さを分散できるか。
雨対策がしやすいか。
小物を取り出しやすいか。
こうした点も確認して選ぶと、山小屋泊の負担を減らしたり、快適に過ごすことができるようになります。
山小屋泊に挑戦するなら、まずは自分の荷物量を確認し、日帰り用ザックで足りるのか、容量の大きいザックを用意した方がよいのかを考えてみましょう。
山ごはん・山コーヒーを楽しむ
脱初心者後は、山で食べるものや飲むものにこだわってみるのもおすすめです。
登山中の食事は、体力を維持するために大切なものですが、それだけではありません。
山頂や景色の良い場所で食べるごはんや、休憩中に飲むコーヒーは、登山の満足感をかなり高めてくれます。
最初から本格的な道具をそろえる必要はありません。
まずは保温ボトルや行動食から始めて、慣れてきたらクッカーやバーナーを使う楽しみ方に広げていくやり方もあります。
山ごはんの楽しみ方
山ごはんは、簡単なものから始めるだけでも十分楽しめます。
最初は、おにぎり、パン、カップスープ、行動食などを少しこだわるところからで大丈夫です。
保温ボトルにお湯を入れて持っていけば、山頂や休憩場所で温かいスープやカップ麺を楽しむこともできます。
火器を使わない方法なら、準備も片付けも簡単で、初めてでも取り入れやすいです。
もう少し本格的に楽しみたい場合は、クッカーやバーナーを使う方法もあります。
お湯を沸かしてカップ麺を作る。
フリーズドライ食品を温める。
簡単な炒め物やリゾットを作る。
こうした楽しみ方ができるようになると、登山の目的に「山でごはんを食べる」ことも加わり、より魅力的な登山になるでしょう。
ただし、火器を使う場合は、使用できる場所かどうか、風の強さ、周囲の安全、片付けやごみの持ち帰りまで意識する必要があります。
まずは簡単な方法から始めて、少しずつ道具を増やしていくのがおすすめです。
山コーヒーの楽しみ方
山コーヒーも、脱初心者後に広げやすい楽しみ方です。
いきなり本格的な道具をそろえなくても、まずは家で淹れたコーヒーを保温ボトルに入れて持っていくだけで楽しめます。
お気に入りのマグを持っていき、景色の良い場所でゆっくり飲むだけでも、休憩時間の満足感はかなり変わります。
手軽にするなら、スティックコーヒーやドリップバッグを持っていく方法もあります。
保温ボトルのお湯があれば、山の上でも簡単にコーヒーを淹れられます。
本格的に楽しみたい場合は、軽量ドリッパー、コーヒーミル、クッカー、バーナーなどを使う方法もあります。
山でお湯を沸かし、その場でコーヒーを淹れる時間は、ソロ登山との相性も良いです。
ただし、道具が増えるほど荷物も重くなります。
最初から全部そろえるのではなく、保温ボトル、ドリップバッグ、軽量マグのような取り入れやすい道具から試してみるとよいです。
山の中で少し立ち止まって、自分の時間を楽しむことができるコーヒーも魅力的な楽しみ方です。
登山装備にこだわる
脱初心者後は、登山装備にこだわる楽しみも広がっていきます。
最初は、登山靴・ザック・レインウェアなど、最低限必要な装備をそろえるだけで十分です。
ただ、登山を続けていくと、少しずつ「もっと快適に歩きたい」「休憩中も過ごしやすくしたい」「自分の好きなブランドでそろえたい」と感じるようになります。
装備にこだわると、登山そのものがより自分の趣味らしくなっていきます。
最低限の装備から、あると便利な装備をそろえる
脱初心者後は、最低限必要な装備に加えて、あると便利な装備を少しずつ試していくのがおすすめです。
たとえば、下山時のひざが不安ならトレッキングポール。
風が強い山に行くならウインドシェル。
岩場や鎖場に行くならグローブ。
休憩中の快適さを上げたいなら、軽量マットや保温ボトルなども候補になります。
こうした装備は、初登山の段階で必ず必要というわけではありません。
ただ、登山を続けていく中で、自分が不便に感じたことや不安だったことを補ってくれる装備です。
「みんなが持っているから買う」のではなく、自分の登山で何を快適にしたいのかを考えて選ぶと、失敗しにくくなります。
装備を少しずつ増やしていくと、登山の準備そのものも楽しくなっていきます。
好きな登山ブランドの装備をそろえる
登山に慣れてきたら、好きな登山ブランドの装備をそろえる楽しみもあります。
モンベル、ザ・ノース・フェイス、ミレー、マムート、カリマー、グレゴリーなど、登山用品にはさまざまなブランドがあります。
ブランドごとに、価格帯、デザイン、得意なアイテム、雰囲気が少しずつ違います。
コストパフォーマンスを重視したい人もいれば、デザイン性を大事にしたい人もいます。
軽さを重視したい人もいれば、丈夫さや安心感を重視したい人もいます。
自分の好きなブランドや、自分の登山スタイルに合うブランドが見つかると、装備選びがかなり楽しくなります。
お気に入りのザックやウェアを身につけると、「また山に行きたい」という気持ちも高まりやすいです。
もちろん、登山靴は歩きやすさ、ザックは背負いやすさ、ウェアは快適さというように、アイテムごとに自分に合うもの・必要な機能を備えているものを選べば大丈夫です。
そのうえで、少しずつ好きなブランドを見つけていくと、登山はより自分らしい趣味になっていきます。
以下リンク先の記事で登山ブランドを徹底的にまとめています。
景色や季節を目的に山を選ぶ
脱初心者後は、景色や季節を目的に山を選ぶ楽しみも広がります。
最初のうちは、「登れるか」「安全に帰れるか」を中心に山を選ぶことが多いと思います。
もちろん、それは登山を続けるうえでとても大切です。
ただ、少しずつ経験を積んでくると、「どんな景色を見たいか」「どの季節に歩きたいか」という視点でも山を選べるようになります。
富士山が見える山、高山ならではの景色が楽しめる山、花や紅葉がきれいな山など、目的が変わると山選びも楽しくなります。
富士山が見える山を選ぶ
景色を目的にするなら、富士山が見える山を選ぶのもおすすめです。
富士山そのものに登る経験も特別ですが、別の山から眺める富士山にも大きな魅力があります。
山頂や稜線から富士山が見えると、登ってきた達成感もより強く感じやすいです。
写真を撮る楽しみもありますし、「次はどの角度から富士山を見よう」と考えるだけでも、山選びの幅が広がります。
ただし、富士山が見えるかどうかは天気に大きく左右されます。
晴れていても霞んで見えにくい日もあります。
眺望を目的にする場合は、天気、季節、時間帯も意識して計画しましょう。
高山でライチョウに出会う楽しみを持つ
高山に登るようになると、ライチョウに出会える可能性がある山も候補に入ってきます。
ライチョウは高山帯にすむ鳥で、登山者にとっては特別感のある存在です。
高山の景色を楽しみながら、「もしかしたらライチョウに会えるかもしれない」と思って歩くのも、登山の楽しみ方の一つです。
ただし、ライチョウは保護対象の野生動物です。
見かけても、追いかけたり、近づきすぎたり、餌を与えたりしてはいけません。
写真を撮りたい場合も、登山道から外れず、距離を取って静かに見守ることが大切です。
ライチョウに出会えるかどうかは運もあります。
「必ず見る」ことを目的にするのではなく、高山の自然の中で偶然出会えたらうれしい、くらいの気持ちで楽しむのがよいと思います。
花・紅葉・稜線など季節の楽しみで選ぶ
山は、季節によってまったく違う表情を見せます。
春なら花、夏なら高山植物や緑の稜線、秋なら紅葉など、同じ山でも時期によって楽しみ方が変わります。
脱初心者後は、「どの山に登るか」だけでなく、「いつ登るか」も意識してみるとよいです。
たとえば、花が見頃の山を選ぶ。
紅葉がきれいな時期に合わせて計画する。
稜線歩きが気持ちよい季節を狙う。
こうした選び方ができるようになると、登山の楽しみ方はかなり広がります。
ただし、花や紅葉の時期は人気が集中しやすく、登山道や登山口のバス・駐車場が混雑することもあります。
季節の景色を目的にする場合は、混雑やアクセスも含めて計画しておきましょう。
少し難しい山に挑戦する
脱初心者後は、少し難しい山に挑戦する楽しみも出てきます。
ただし、難しい山に登ること自体が目的ではありません。
これまでより少し長く歩く、標高差のある山に登る、岩場や鎖場を経験する、アルプス方面に挑戦するなど、自分の経験に合わせて少しずつ幅を広げていくことが大切です。
無理にレベルを上げるのではなく、「今の自分なら、少し準備すれば挑戦できそう」と思える範囲から進めていきましょう。
コースタイムや標高差を少し伸ばす
まず挑戦しやすいのは、コースタイムや標高差を少し伸ばすことです。
これまで4時間前後のコースが中心だったなら、次は5〜6時間程度のコースに挑戦してみる。
標高差が少ない山に慣れてきたら、少し登りごたえのある山を選んでみる。
このように、今までの登山より少しだけ負荷を上げると、自分の体力やペース配分を確認しながらチャレンジすることができます。
ただし、コースタイムと標高差を同時に大きく上げると、一気にきつくなることがあります。
長いけれど登りはゆるやかな山。
短いけれど標高差がある山。
同じ「少し難しい山」でも、疲れ方はかなり違います。
最初は一つの要素だけを少し伸ばすくらいで十分です。
岩場・鎖場・アルプス入門などに挑戦する
経験を積んできたら、岩場や鎖場のある山、アルプス入門と呼ばれる山に挑戦するのも選択肢になります。
岩場や鎖場では、足を置く場所を見極める力や、焦らず体を安定させる感覚が必要になります。
これまでの低山や整備された登山道とは違う緊張感がありますが、その分、登り切ったときの達成感も大きくなります。
また、アルプス方面の山に挑戦すると、稜線の景色やスケールの大きさなど、これまでとは違う登山の魅力を感じやすくなります。
ただし、岩場・鎖場・アルプス方面の山は、天候や装備、体力の影響を受けやすいです。
登山計画を立てるときは、コースタイムだけでなく、難所の有無、エスケープルート、山小屋の有無、天候の変化も確認しておきましょう。
不安がある場合は、経験者と一緒に行く、登山ツアーを利用する、難易度の低いルートから始めるなど、段階を踏むのがおすすめです。
冬山に挑戦する
さらに先の楽しみ方として、冬山があります。
雪をまとった山の景色はとても魅力的で、夏山とはまったく違う美しさがあります。
ただし、冬山は脱初心者後すぐに気軽に挑戦するものではありません。
雪、氷、低温、強風、日没の早さ、道迷い、滑落など、夏山とは比べものにならないリスクがあります。
必要な装備も大きく変わります。
防寒着、冬用登山靴、チェーンスパイク、アイゼン、ピッケル、ゴーグルなど、山やルートによって求められるものが増えます。
また、装備を持っているだけでは不十分です。
雪道の歩き方、アイゼンの使い方、滑落停止、天候判断、撤退判断など、技術と経験も必要になります。
そのため、冬山に興味がある場合は、まず情報収集から始めましょう。
いきなり本格的な雪山に行くのではなく、雪の少ない低山、ロープウェイでアクセスできる雪山入門の山、講習会、ガイド付きツアーなどから段階的に経験を積むのが安全です。
冬山は、登山の楽しみを大きく広げてくれる世界です。
ただし、準備と経験が整ってから挑戦するものとして、焦らず少しずつ近づいていきましょう。
まとめ
登山の脱初心者まで進むと、山の楽しみ方は一気に広がります。
これまでは、初登山を無事に終えること、日帰り登山の基本を身につけること、高山や富士登山に挑戦することが大きな目標でした。

そこまで経験してきたからこそ、ここから先は「自分がどんな登山を楽しみたいか」を考えられる段階になります。
山小屋泊をすれば、日帰りでは行きにくい山にも挑戦しやすくなります。
山ごはんや山コーヒーを取り入れれば、山で過ごす時間そのものがより楽しくなります。
登山装備にこだわれば、歩きやすさや快適さが増し、山に行く準備も楽しみの一つになります。
富士山が見える山、ライチョウに出会える高山、花や紅葉が美しい山、など景色で選ぶのも王道の楽しみ方です。
さらに経験を積めば、コースタイムや標高差を少し伸ばしたり、岩場・鎖場・アルプス入門に挑戦したりする選択肢も出てきます。
冬山のように難易度の高い世界もありますが、焦って進む必要はありません。
大切なのは、無理にレベルを上げることではなく、自分の体力や経験に合わせて楽しみ方を広げていくことです。
登山は、山頂に立つことだけが目的ではありません。
どんな山に行くか。
何を見たいか。
どんな装備で歩きたいか。
山でどんな時間を過ごしたいか。
そうした選択肢を自分で持てるようになると、登山はもっと長く楽しめる趣味になります。
脱初心者まで進んだ自分を少し誇りつつ、次は自分なりの楽しみ方を見つけていきましょう。

