登山 脱初心者ロードマップのStep5では、自分で登りたい山を選ぶ練習をします。
Step1では初めての登山に挑戦し、Step2では岩場・鎖場・急登・長距離など、日帰り登山の経験を増やしてきました。
Step3では初めての高山に挑戦し、Step4では富士登山にも向き合いました。
ここまで進むと、登山の準備や歩き方、自分の体力、苦手な場面が少しずつ分かってきているはずです。

次のStep5では、おすすめされた山に登るだけでなく、自分で「登ってみたい」と思える山を探していきます。
百名山から選ぶ。
アクセスしやすい高山を選ぶ。
少し長い距離に挑戦する。
富士山がきれいに見える山を選ぶ。
季節の景色で選ぶ。
山の選び方が分かってくると、登山は一度きりの体験ではなく自分の趣味として続けやすくなります。
このページでは、登山 脱初心者Step5として自分で山を選ぶ考え方、登山計画の立て方、装備の見直し、登った後の振り返りまでを整理します。
このページでわかること
- 登山 脱初心者Step5の目的
- 自分で山を選ぶときの考え方
- 選んだ山に合わせた登山計画の立て方
- 登った後に振り返るポイント
登山 脱初心者のロードマップの全体像は以下の記事で解説しています。
登山 脱初心者Step5の目的
Step5の目的は、自分で登りたい山を選び、登山を自分の趣味として続けられる状態に近づくことです。
これまでのStep1〜Step4では、初登山、日帰り登山の経験、高山、富士登山という流れで、ある程度こちらからおすすめの山や経験を提示してきました。
一方で、登山を趣味として続けていくなら、いつまでもおすすめされた山だけを登るわけではありません。
自分で行きたい山を見つける。
その山が今の自分に合っているか確認する。
必要な装備やルート、アクセスを調べる。
実際に登ったあとに、よかった点や反省点を振り返る。
ここまでできるようになると、登山の楽しみ方はかなり広がります。
Step5は、脱初心者ロードマップの最終確認のようなステップです。
難しい山に登ることがゴールではありません。
自分で山を選び、無理のない計画を立て、安全に登って帰ってこられるようになることを目指しましょう。
登山 脱初心者Step5でおすすめの山の選び方
Step5では、自分で登りたい山を選んでいきます。
とはいえ、最初から完全に自由に選ぼうとすると、候補が多すぎて迷いやすいのも事実。
そこでまずは、いくつかの分かりやすい軸から山を探すのがおすすめです。
- 百名山踏破を目指し、難易度の低い百名山から選ぶ。
- アクセスしやすい高山から選ぶ。
- 少し長い距離に挑戦できる山を選ぶ。
- 富士山がきれいに見える山を選ぶ。
- 花や紅葉など、季節の景色で選ぶ。
どの選び方が正解というわけではありません。
大切なのは、自分が「なぜその山に登りたいのか」を少しずつ言えるようになることです。
山選びの軸が見えてくると、自分の登山スタイルも見つけやすくなります。
百名山踏破を目標にして選ぶ
山選びの軸として、百名山踏破を目標にするのもおすすめです。
百名山は全国にあるため、すべてを登るには時間も経験も必要です。
中には難易度が高い山や、アクセスが大変な山もあります。
そのため、すぐに制覇を目指すというより、長く登山を続けるための目標として考えるのがおすすめです。
また、百名山を意識すると、次に登りたい山を探しやすくなります。
最初は関東近郊やアクセスしやすい百名山から始めて、少しずつ行動範囲を広げていくとよいです。
「いつか百名山を踏破したい」という目標があると、登山を長く続けるモチベーションにもなります。
アクセスしやすい高山から選ぶ
Step3で乗鞍岳に登ったように、高山ならではの景色に魅力を感じた人は、アクセスしやすい高山から選ぶのもおすすめです。
標高の高い山では、低山とは違う景色や空気を楽しめます。
森林限界を越えた開けた景色や、遠くの山並みを眺めながら歩く時間は、高山ならではの魅力です。
ただし、高山は天候の変化や気温差、高山病のリスクもあります。
いきなり難しい山を選ぶのではなく、ロープウェイやバスを利用できる山、登山口までのアクセスが分かりやすい山から選ぶと安心です。
少し長い距離にチャレンジできる山を選ぶ
Step2で高尾山〜陣馬山のような長距離縦走で魅力を感じた人は、より長い距離にチャレンジできる山を選ぶのもよいと思います。
登山は非常に激しい運動です。さらに平地とは違う危険が伴いますので、ペース配分や休憩、水分補給、行動食の取り方にはより注意しましょう。
このように段階的に挑戦すると、自分がどれくらい歩けるのか分かりやすくなります。
長距離の山を選ぶときは、途中で下山できるルートの確認を忘れないようにしましょう。
富士山がきれいに見える山から選ぶ
景色を重視したい人は、富士山がきれいに見える山から選ぶのもおすすめです。
富士山そのものに登る経験も特別ですが、別の山から眺める富士山にも大きな魅力があります。
山頂や稜線から富士山が見えると、登ってきた達成感もより強く感じやすいです。
また、富士山が見える山は、写真を撮る楽しみもあります。
登山の楽しみ方は、難しい山に登ることだけではありません。
きれいな景色を見るために山を選ぶのも、立派な登山の楽しみ方です。
ただし、富士山が見えるかどうかは天気に大きく左右されます。
晴れていても霞んで見えにくい日もあるので、眺望を目的にする場合は、天気や季節、時間帯も意識して計画しましょう。
季節の景色で選ぶ
山は、季節によってまったく違う表情を見せます。
春なら花。
夏なら高山植物や緑の稜線。
秋なら紅葉。
冬は雪山・・・ただし、初心者のうちはおすすめできません。
季節で山を選ぶと、「この時期にこの山へ行きたい」という目的ができます。
ただ登るだけでなく、花を見に行く、紅葉を見に行く、涼しい高原を歩くなど、登山の楽しみ方が広がります。
注意したいのは、人気の季節は混雑しやすいことです。
紅葉シーズンや花の見頃は、登山道や登山口の駐車場、バスが混むことがあります。
季節の景色を目的にする場合は、混雑やアクセスも含めて計画しておきましょう。
選んだ山に合わせて登山計画を立てる
自分で山を選んだら、その山に合わせて登山計画を立てます。
ここまでのステップでも、登山アプリでルートを確認したり、下山時間を決めたりすることは繰り返し触れてきました。
Step5で大切なのは、単に「計画を立てる」ことではありません。
選んだ山が、今の自分にとって無理のない山かを判断することです。
同じ日帰り登山でも、山によってきつさは大きく変わります。
コースタイム、標高差、難所、アクセス、帰りの交通手段まで見たうえで、「この山なら今の自分でも安全に登れそうか」を確認していきましょう。
コースタイム・標高差・難所を確認する
まず確認したいのは、コースタイム、標高差、難所です。
コースタイムは、登山にかかる時間の目安です。
ただし、時間だけを見て判断すると失敗しやすいです。
同じ5時間のコースでも、なだらかな道を長く歩く山と、急登や岩場が続く山では疲れ方が違います。
そこで、コースタイムとあわせて標高差も確認します。
標高差が大きい山は、登りで体力を使いやすく、下りで脚やひざに負担がかかりやすくなります。
Step2で急登や長距離を経験した人なら、自分がどちらに弱いかも少し見えてきているはずです。
「距離は長くても歩けるけれど、急登は苦手」
「登りは平気だけれど、下りでひざが不安」
そうした自分の傾向も踏まえて、選んだ山が今の自分に合っているかを考えましょう。
また、岩場、鎖場、細い尾根、ザレ場、急な下りなど、難所がないかも確認しておきたいポイントです。
難所があるから登ってはいけない、というわけではありません。
ただ、初めて行く山で難所がある場合は、そこを通る時間帯、混雑、雨の後の滑りやすさ、自分が不安なく通れそうかまで考えておく必要があります。
Step5では、行きたい気持ちだけで決めるのではなく、コースタイム・標高差・難所を見て、無理なく登れる山かを判断する力をつけていきましょう。
アクセス・下山後の帰り方を確認する
山選びでは、登山口まで行けるかだけでなく、下山後に帰れるかまで確認しておくことが大切です。
特に公共交通機関で登る場合は、行きよりも帰りの方が重要になることがあります。
登山口行きのバスは朝に多くても、下山後のバスは本数が少ないことがあります。
最終バスが早い山では、予定より下山が遅れると帰れなくなる可能性もあります。
自分で山を選ぶ段階では、登山ルートだけでなく、以下もまとめて確認しておきましょう。
- 登山口に何時に着けるか
- 下山口から駅やバス停までどれくらいかかるか
- 帰りのバスや電車の本数は十分か
- 最終便に間に合う計画になっているか
- 遅れた場合にタクシーや別ルートで帰れるか
また、縦走の場合は、登山口と下山口が違うこともあります。
この場合、行きのアクセスだけでなく、下山後にどこへ出るのか、その場所からどう帰るのかを事前に確認しておく必要があります。
Step5では、自分で選んだ山に対して、家を出てから帰るまでを一つの計画として考えます。
山頂に立つことだけでなく、無理なく帰宅できるところまで含めて計画できるようになると、登山を自分の趣味として続けやすくなります。
登山 脱初心者Step5では登山装備を拡充する
自分で山を選ぶようになると、必要な装備も少しずつ変わってきます。
Step0〜Step4では、登山靴、ザック、レインウェア、地図、行動食、防寒着など、まず安全に登るための装備を中心に準備してきました。
Step5では、それに加えて「自分の登山を快適にする装備」も少しずつ試していく段階です。
ただし、いきなり高価な装備を一気に買い足す必要はありません。
選んだ山の特徴や、自分が感じた不便さに合わせて、必要なものから少しずつ拡充していきましょう。
持ち物一覧を見直す
まずは、これまで使ってきた持ち物一覧を見直します。
登る山が変われば、必要な持ち物も変わります。
距離が長い山なら、水分や行動食を多めに用意する必要があります。
標高の高い山なら、防寒着や日焼け対策を厚めに考えたいところです。
岩場や鎖場がある山なら、手袋があると安心です。
Step5では、「前回と同じ持ち物で大丈夫」と考えるのではなく、選んだ山に合わせて持ち物を調整する意識を持ちましょう。
詳しい持ち物は、持ち物一覧の記事でまとめています。
あると快適になる登山装備を試す
最低限の装備がそろってきたら、あると快適になる登山装備も少しずつ試してみましょう。
たとえば、下山時のひざが不安ならトレッキングポール。
休憩中の冷えが気になるなら軽量の防寒着。
汗冷えが気になるならベースレイヤー。
山で食事やコーヒーを楽しみたいなら、バーナーやクッカー、軽量マグなども候補になります。
こうした装備は、初登山の段階で必ず必要というわけではありません。
ただ、自分の登山スタイルが見えてくると、「あると便利」「あると楽しい」と感じる装備も増えていきます。
大切なのは、他の人が持っているから買うのではなく、自分の課題や楽しみ方に合わせて選ぶことです。
歩きやすさを重視したいのか。
休憩時間を快適にしたいのか。
山ごはんを楽しみたいのか。
軽量化して疲れにくくしたいのか。
装備を少しずつ試していくと、登山はより自分の趣味らしくなっていきます。
登った後に振り返る
自分で選んだ山に登った後は、簡単に振り返りをしておきましょう。
Step5では、山を選んで登ることだけが目的ではありません。
自分で選んだ山が、今の自分に合っていたかを確認することも大切です。
たとえば、次のような点を振り返ってみてください。
- 計画したコースタイムと実際の時間に差はあったか
- 登りや下りで体力的にきつい場面はあったか
- 水分や行動食は足りていたか
- 防寒着やレインウェアなどの装備に不足はなかったか
- アクセスや帰りの交通手段に無理はなかったか
振り返りといっても、細かい記録を完璧に残す必要はありません。
スマホのメモや登山アプリの記録に、一言だけ残すだけでも十分です。
「距離は大丈夫だったけど、標高差がきつかった」
「下りでひざが不安だった」
「稜線歩きが楽しかった」
「アクセスが遠すぎて疲れた」
こうした感覚が残っているうちにメモしておくと、次に山を選ぶときの判断材料になります。
自分で山を選び、実際に登って、振り返る。
この流れを繰り返していくことで、自分に合う山や自分が好きな登山のスタイルが少しずつ見えてきます。
まとめ
これまでのStep1〜Step4では、初めての登山、基本を身につける日帰り登山、初めての高山、富士登山と、段階的に経験を積んできました。
そしてStep5では、誰かにおすすめされた山だけでなく、自分で登りたい山を見つけ、計画を立て、実際に登って振り返るところまで進みました。

おつかれさまでした!
ここまでできれば、「登山が趣味です」と自信をもって話すことができるでしょう。
人に教えることもできるようになっているかと思います。
もちろん、まだ知らない山はたくさんあります。
装備も、歩き方も、計画の立て方も、これから少しずつ変わっていくと思います。
自分の体力や苦手な場面を知り、行きたい山を探し、必要な準備をして山に向かう。
その流れを自分で作れるようになっているかと思います。
ここから先は、登山の楽しみ方をさらに広げていく段階です。
山小屋に泊まる、山でごはんを楽しむ、装備にこだわる、少し難しい山に挑戦するなど、自分なりの楽しみ方を見つけていきましょう!

